PERとPBR: 利益や純資産から見る、株価の倍率
PER と PBR は、ファンダメンタル分析でよく使われる代表的な指標。 どちらも「株価が、企業の何の何倍についているか」を示す。
PER: 利益の何倍の値段がついているか
PER = 株価 ÷ 1株当たり利益 (EPS)
ざっくり、
- 株価が 100、EPS(1株あたり毎年稼ぐ利益)が 10
- PER = 100 ÷ 10 = 10
つまり、「いまの株価で、その会社の利益の何年分か」という倍率。 PER 10 なら、利益10年分の値段がついている、という感覚。
業界によって平均は大きく違うが、ざっくり、
- 高い: 期待が織り込まれている、成長期待、または割高
- 低い: 期待が薄い、停滞感、または割安
ただし、「高い = 割高」とは限らない。 将来の利益成長が大きいと、PERが高くても合理的なケースがある。 逆に、PERが低くても、将来見通しが暗いだけ、というケースもある。
PBR: 解散価値の何倍か
PBR = 株価 ÷ 1株当たり純資産 (BPS)
ざっくり、
- 会社を今すぐ解散して、全部現金にしたら、1株あたり何円返ってくるか = BPS
- 株価がその何倍ついているか = PBR
PBR 1.0 なら純資産と同じ値段、PBR 0.8 なら解散価値の 80% でしか評価されていない、ということになる。
PBR 1 倍割れは、
- 「解散しても価値があるはずなのに、市場の評価がそれより低い」状態
- 「割安」と読まれることもあるし、「市場がその会社の将来を疑っている」と読まれることもある
「PER が低い = 買い」ではない
入門書でよく釘を刺される話:
PER や PBR が低いからといって、それだけで割安と判断するのは早計。 業界平均、業績の伸び、配当、自己資本比率などと合わせて見て、初めて判断材料になる。 また、PER が低い銘柄には、低いなりの理由(業績悪化見通し、不祥事など)があるケースもある。
「数字が一つ良い」だけで飛びつくと、その数字が良い理由を見落とす。

どう使うか
PER と PBR は、単独ではほぼ使えない。
- 業界平均と比較する: PER 15 が高いか安いかは、業界によって違う
- 同業他社と比較する: 同じ業界の競合と比べてどうか
- 過去推移と比較する: その銘柄自身の、過去の PER レンジと比べてどうか
- 業績の伸びと合わせる: PER が高くても、利益成長率が高ければ割安と判断され得る
「数字が良い理由・悪い理由」を、業績や見通しと合わせて見て、初めて判断材料になる。
まとめ
- PER = 利益の何倍 / PBR = 純資産の何倍
- 高い/低いだけでは、割安・割高は判断できない
- 業界平均、同業比較、過去推移、業績の伸びと合わせて見る